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2019 7月14日   

 自律神経と鍼灸

 

  最近特に、自律神経についてとりあげられることが多く、自律神経について研究をされているドクターの本が本屋さんでもよくみられますね。

 自律神経失調症、自律神経のみだれなどが、体調不良の原因にあげられることも多くあります。

 今日は自律神経と鍼灸治療について、書いていきたいと思います。

 

 自律神経は、無意識のうちに働く内臓や血管にかかわる神経で、交感神経と副交感神経にわけられます。交感神経がよく働くのは、戦ったり、緊張したり、恐怖感で逃げたりする時などです。そういった時は、心拍数や血圧がやや上がり、血管は収縮します。内臓よりも、筋肉や脳に血液がより届くようになります。戦闘モードですね。

 

 副交感神経がよく働いているのは、体や脳を休ませる時に適した体の状態の時です。

 副交感神経がよく働くと体が休養できます。呼吸はゆっくりになり、筋肉に緊張がゆるみ、内臓に血液がよりとどき、内臓がよく働きます。食事の時には、副交感神経がよく働いています。寝ている時もです。

 

 本当におおまかに交感神経と副交感神経という自律神経のことについて書きましたが、この自律神経は、私たちが健康に暮らしていくのに、脳と同じくらい大きな役割を担っているということを、最近自律神経についての本を多く書かれている有名なドクターの先生が、本のなかでも言われています。

 私はこの時、正直、「この先生は、東洋医学的なドクターだなあ」と思いました。

 

 鍼灸治療をすることで、副交感神経がよく働きます。

 東洋医学的な言葉でいうと、気(き)血(けつ)水(すい)の流れがよくなり、内臓がよく働くようになるのです。

 

 「鍼灸治療をすると副交感神経がよくはたらく」と書きましたが、鍼灸師にもいろんなタイプの鍼灸師がいます。

鍼灸治療は、はりと灸(きゅう)を使って施術をするという点で基本は同じですが、鍼の本数、灸の使いかた、刺激量の違い、得意とする治療分野など、鍼灸師によってさまざまです。

 

 はりをする部位や疾患などにもよりますが、私が使うはりは、髪の毛ほどの細いはりです。

問診後、ベッドで脈診(みゃくしん、中医学の診断法)をして、はりをさせていただくと、うつらうつらとされ始める方が多いです。副交感神経が高まってきているのです。そのまま、しばらく寝ていただくことも多いです。体、内臓を修復している状態です。

次回も自律神経について書いていきたいと思います。

 

2019年  6月15日

 こんにちは

木々のみどりがどんどん濃くなって、成長する季節ですね。

家の庭にあるおととし植えたむくげの木も、枝が四方に伸び放題です。

 

今日は、不妊症について。

不妊症で悩んでらっしゃる方々にどうして鍼灸治療をおすすめしているのか、率直にかきたいと思います。

 

 私は以前、不妊症専門の鍼灸院で、妊娠を望んでおられるカップルの方々と鍼灸治療をとおして接してきました。

不妊症で悩んでらっしゃるカップルのなかには、すでに不妊症にとりくんでいる病院に行かれていて必要な検査もすませて、病院に通いながら鍼灸治療にいらっしゃっている方々がたくさんいらっしゃいましたし、妊娠を望んでまだ数か月なので、病院に行く前に鍼灸院にきたという若いカップルもなかにはおられました。

 

 不妊症とひとくちに言っても、カップルの方々のそれぞれの年齢や、どこに原因があるのかなどもそれぞれです。検査は済ませたという方の場合、例えば卵管がつまっているとか、組織的な問題がない場合は、原因不明ということになります。原因不明ということになると、具体的な問題はみつからないけれど、妊娠しにくい体になっているということが考えられます。

 

 妊活についての本などで、よく目にするのは「体を温めましょう!」という言葉ですが、

とにかく体を温めれば、それだけで妊娠しやすい体になるということでもありません。

冷えにもいろんなタイプがあります。

 

鍼灸や漢方の中医学では、血虚(けっきょ)瘀血(おけつ)などの言葉がありますが、

「血虚」は血が足りない状態、「瘀血」は血行が悪いため、滞った血がある状態のことをいいます。生理痛がきつい方などは、瘀血があることが多いです。また、瘀血があると、卵巣や子宮を養う血が充分にいきわたらないことにつながるので、生理不順や子宮内膜症をひきおこしたり、子宮内膜が厚くなりにくいなどの妊娠しにくい体の原因ともなります。

 

 病院でホルモン治療をうけて体外受精にのぞんでおられる方もたくさんいらっしゃいます。

ホルモンを子宮や卵巣に運ぶのも血です。瘀血や血虚の状態から、血行が良くて、めぐりのよい妊娠しやすい体質になるためのサポートができるのが、鍼灸治療であると思います。

 

不妊治療については、まだまだお伝えしたいこともあります。

続けてブログにも書いていきますね。

 

 

2019年 5月12日 

こんにちは 暦では立夏、夏の始まりとなりました。昼間はぐっと日差しも強くなってきましたね。

 

今日は美顔鍼について書きたいと思います。

 

美顔鍼はここ数年、特に認知度も高くなり、モデルさんなど芸能人の方の中にも、好んで施術をうけられる方がおられて、人気が高くなってきていますね。

 

エステなどのフェイシャルマッサージなどでは、皮膚の血液の循環をアップさせ、新陳代謝を高めることが主な目的であると思いますが、美鍼顔の場合、それらに加えてツボ(経穴)の効能があります。

 

具体的にあげてみますと、美顔鍼をする際には必ず使うツボと言っていい、顴髎(けんりょう)というツボは、ほおのむくみをとって、はりを与えてしわやたるみを改善する効果があります。(けんりょうは、美顔目的以外では歯の痛みがある時などにもつかうツボです)

 

また、みなさんもご存じのとおり、お顔の肌と頭皮の皮膚はつながっています。

 

美顔鍼をさせていたただく際には、頭部や、髪の生え際あたりのツボ(経穴)にもはりをすることによって、お顔さらに頭部全体の皮膚の血液循環を高め、老廃物が流れることによって、むくみがとれ、リフトアップの効果があります。

 

目もぱっちり!視界もなんだか明るくなったといわれる方が多いです。

 

「健康な体こそが、美の土台」という考えのもとに、

 

美顔鍼ををご希望の方でも、その方のお体の状態にあわせて、足や、うでや、おなかなどにはりやお灸をさせていただき、自律神経も調節したうえで、お顔に美顔鍼をさせていただきます。

 

はりは、髪の毛ほどの細さのはりです。鍼は初めて、という方でも怖がらずにきていただけると嬉しいです。

 

 お久しぶりです

  ここ数年、往診治療をおもにさせていただいていて、ブログはまったく更新できないままになっておりました。

去年の暮ごろに、新しくベッドや遠赤外線治療器も購入しましたので、ほんとにこじんまりとした治療院ではありますが、

こちらでももっと、鍼灸治療になじんでいただける場となるように。。と心あらたにブログをつづっていきたいと思っています。

  

 今日はアトピー治療について。。

鍼灸でどうしてアトピーがよくなるのですか?ときかれることがよくあります。ですので、今日はアトピーについて。

東洋医学ではよくつかう言葉ですが、「皮膚は内臓の鏡です」

肌は体の一部ですので、アトピーも内臓機能の失調がトラブルとして体にあらわれた症状のひとつです。

鍼灸治療では、アトピーの方の五臓六腑の状態、そして気(人体のエネルギー)、血(けつ)、津液(体液)の状態をみて診断し、経血(ツボ)を選び、治療していきます。

 

血(けつ)は全身に栄養を提供し、肌にもうるおいと栄養を与える作用があります。髪の毛や目も血の栄養にたよっています。(中医学では、髪は血の余りとも表現します)

津液は体を養う体液です。全身にうるおいをあたえます。でも、津液が不足すると、肌のうるおいが失われ、肌がカサカサになったり、しわやたるみの原因にもなります。また、津液のめぐりが悪くなると、むくんだり、水太りになったりもします。

肌に栄養を与える血(けつ)、肌をうるおす津液(体液)が不足せず、充分にめぐっていれば、肌も健康に保てるのですが、そのためには食事からとった栄養をもとに気血(きけつ)、津液を生みだす内臓が健全に働いている必要があります。

 

アトピーは基本的には、体内に熱がこもっていて肌は乾燥している状態ですが、その熱の程度も様々ですし、人によっては熱だけではなく、湿(不要な水分)をもっている場合もあります。ひとくちにアトピーといっても、その方それぞれに体質

や状態も異なります。日によっても、治療をしていくことでも、肌の状態は変化していくます。

 鍼灸治療で、その時々の状態に応じて経穴(ツボ)を選び、内臓機能をととのえていくことにくわえて、肌表面の乾燥をケアしていくこと、食事面や生活習慣を見直していくことも大切な要素です。

具体的な対策については、治療の際にもアドバイスさせていただきますし(食べ物など)、引きつづきブログでも書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 梅雨の季節は。。

 京都に再び住み始めて約六年になります。住んでいる家も、ご近所もとても気にいっています。 大徳寺が近いということも、住み始めてから「よかったなあ。ありがたいな~」と思っています。家を探している時にお世話になりました不動産屋さんの女性の方が、このお家に決めさせてもらった時、「場所がいい!」とおっしゃっていたことを住み始めて少ししてから思いだし、確かに、、と合点がいったしだいです。

そんなこんなで住む場所として京都は大好きな私ですが、今の時期は「あ~ 京都の梅雨と夏はなかなかきびし~」と思います。 湿度が高いですね。日本の夏はどちらでも外国にくらべて、蒸し暑いですが、京都はさらに湿気がまとわりつく感じがします。 

湿度が高いと体は重だるくなりますね。東洋医学では、湿邪(しつじゃ)といい、外界の湿度が高いと自然と体のなかも

湿(しつ)がたまりやすくなります。それで、胃腸に調子がすぐれなかったり。。胃腸は湿邪に弱い臓器だからです。

もちろん、体質の違いにより、個人差はありますが、他の季節よりは、体に湿がたまりやすい季節ですので、体から湿をだすことを少し心がけて過ごすとよいと思います。 まず、食事ですが、豆類は湿を体からだしてくれる作用があります。それから、うり類もいいですね。うり類は体の熱を冷ましてくれる作用もあるので、体に熱がこもってほてるような時に特にいいと思います。 食事以外では、やはり運動です。適度に汗をかくことが、体内の湿をだすことにつながります。 もちろん水分補給もちゃんとしながら。 梅雨あけまで、まだもう少しありますね。上手にのりきっていきましょう。